第1章 雨上がりの空に/十亀 条
「ねぇ、っ、お願いもう、やめて···♡」
条くんにこんな事されて、背徳感に呑み込まれて頭がおかしくなりそうだった。
喘ぎ混じりの甘い声で懇願するしかなくて、そうしたら次の瞬間。
「そっかぁ♡ごめん···じゃあこれはどおぉ?」
私の腟口から口を離し、拭った条くんは指先を2本、くぷりと私の中へ。
「──っっ、〜♡♡!!」
熱く昂った腟内は容易く条くんの指が、容易く深い所まで入って行く。
腹の指でゆっくり撫でるように入れられて、今までイキそうになるのを必死で我慢していたのに、私の体はとうとう限界を迎えて、声にならない絶頂感に条くんの指を締め付けながらビクビクと体を痙攣させた。
「今まで我慢してたんだねぇ。いいよ···もっとイク所見せて···」
「ふんぅっ!!···ん、あぁっ!あっ、条くん···いやぁ♡気持ちぃぃ」
ちゅっ、と私の頬にキスをして、腟壁を愛液でぬるぬるになった中を丁寧に撫でて行く。
私の1番気持ちのいい所を知り尽くしている条くんの指は、的確に刺激して来るものだからたまったもんじゃない。
その後2度3度とイカされた私は、トロンと意識が甘くぼやけた。
快感の暴力の海に投げ出されたようなもので、部屋の中に私から垂れ落ちる愛液のくちゅくちゅしたいやらしい音と、私の喘ぎ声、条くんの興奮した吐息しか聞こてえ来ない。
くちゅ♡、くちゅ♡···。
「はぁっ、の中、すっごい畝ってる···気持ちい?」
「はっ、はぁ、はぁっ、気持ちいいけど···私、そろそろ"条くんが欲しい"」
ヒクヒクと条くんの指を締め付けて尚、私はやっとの事で条くんの手を掴んだ。
見れば私から溢れた愛液でべっちょり濡れていて、それが余計に熱をそそられる。
条くんを見ればいつの間にか上半身は裸になっていて、スウェットのズボンを見れば、痛いほど勃起しているのが分かった。
「···条くんと、ひとつになりたい」
「そんな可愛い事言われたらさぁ、···優しくしてあげられないかもよ?」
言いながら条くんはサイドチェストからコンドームをとりだした。
「私が付けようか?」
「···いや、触れられたら···今、俺ヤバいから」
「わ、分かった···」
何だか恥ずかしくて、私はただ大人しく待った。