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Precious*Days【WB/短編/R18】

第2章 茉莉花の香り/蘇芳 隼飛



「···!」

隼飛の舌に、丁寧に、甘く口内をじっくりと犯された後で、隼飛にぎゅっと抱き締められた。

───茉莉花の匂いがする。

隼飛に抱き締められた瞬間、茉莉花の甘いふわりとした香りが鼻を掠めた。

隼飛の匂いに、落ち着くような、何処かくらりとしそうな感覚。

高鳴る胸の音がキュン、として、でも、それは私だけじゃなくて。

抱き締められてピッタリと重なる体は、互いの心音をとくとくと相手に伝えていた。

「···隼飛。心臓、速い···」

「そりゃあね、好きな子を抱き締めてるんだから、オレだってドキドキするよ。···ね、本当にいいの?」

「うん、いいよ···」

「途中で止まってあげられないよ。ずっと、ずっとの事、想ってたんだから···」

隼飛が私から体を離して、覆いかぶさると、私の目をじっと見つめて紅茶色の瞳を細めた。

そんな事、真っ向から言われて、私は頬を赤らめた。
顔が熱い。

「···顔、真っ赤で可愛い」

「···、」

「、オレの全部、受け止めて。その変わり、オレもの全部を受け止めるから」

その瞬間、隼飛は私の唇に噛み付くような、口付けをした。

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