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好意は好意のままでは終わらない

第10章 マウント


「勘違いしないでね?侑佑くんには、私の隣りで笑ってて欲しいだけ。」
「留美子さんもね?・・・結婚したら、直ぐに身動き出来なくなると思うけど。」
「どういう事?」
「直ぐに、愛の結晶が出来ると思うから。」
「・・・・・・・。」
「僕とのエッチも、好きだよね?これからもいっぱい愛し合おうね?フフ、楽しみ。」

ここで、彼のキャラが炸裂だ。

今年のお正月は、お互いの実家であっという間に過ぎて行った。


彼のご実家は、流石と言うか・・・社長の奥さんとも初対面出来て、恐縮しっぱなしだった。金髪碧眼の超絶美人。性格は男前・・・。サバサバしてる。ちょっと意外。

「兄さんって、奥さんからの猛烈アピールで結婚したんだよ?一番好きなのは僕でいいから、二番目に好きになってって言ったんだって。」
「えっ、二番目・・・。」

ブラコンを受け入れたのか、奥さんは。良かった・・・彼がブラコンじゃなくて。勝てる気がしない。あの美形一家を想像するだけで気持ちが折れそう。

「あぁ、そうそう。春には留美子さんと留美子さんの先輩が退職するから、変わりの人を雇ったって言ってた。年明けから来るそうだから、宜しくねって。」
「うん、分かった。」

良い人だといいなぁ・・・。其れと、彼の友人も入社して来るらしい。出来れば、仲良くしたい。

そう思ってたんだよ?でもね・・・初対面の時に、鼻で笑われたんだよ。どういう事?そして、私の後釜は男性だった。噂で聞いた時、彼が自分以外の男と四六時中一緒なんて耐えられないと駄々を捏ねていたらしい。

仕事は問題なくやっている・・・と思う。でもね、何処をと言うのが難しいんだけど、所々で小馬鹿にする様な目を向けられるんだよね。

一週間、一緒に居ればその意図を何となく察する様になったのだけど。今日とて、その目か・・・なんて思っていたんだ。先輩の後釜の人の方が良かった。同性だし。

何故、私の方にしたんだろう?ひょっとして・・・私、社長に嫌われているとか?そうなの?

その地味なストレスが積もり積もって二週間。堪え性がない?それはごもっともかもしれない。でも、地味にイラつくから。

言いたい事があるなら言いなさいよ!!そう言いたい。

「キミさぁ・・・言いたいことがあるなら、ハッキリ言ったら?その顔、とても不愉快だよ?」

そうそう、こんな風、に???
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