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好意は好意のままでは終わらない

第2章 愛情ゲージ


「自意識過剰もここまで来ると笑えるわ。お目出たい頭をしているのねぇ。残念だけど、ウチの旦那は超イケメンだし私にとても従順よ?」

旦那が従順?そうなの?

「はい、どうぞ。」

見せてくれたのは、確かにイケメンだった。後輩も息をのんだくらいに。そして、間違い様のない結婚式のシチュエーションだった。

「私たち学生結婚したんだけど、結婚してくれないと死ぬって言うから結婚してあげたの。私の為に生きて私の為だけに尽くすのよ?可愛い旦那でしょ?」
「今に見てなさいよ、笑っていられるのも今だけなんだから。」
「せいぜい頑張ってみたら?因みに、貴女が捨てようとしている彼の会社の社長よ?」

社長?確かに、イケメンだと噂で聞いたことがあった。

「私フェチと言っても過言じゃない私の旦那、奪えるといいわね?」

澄子さんは恰好良かった。

ランチで外に出れば、澄子さんは恥ずかしさが爆発したらしい。事実だけど、恥ずかしいと言っていた。

「ねぇ、留美子。気になったことがあったのだけど。」
「それって・・・相良さんの彼の事ですよね?お察しの通り、私の元カレです。五年付き合っていたんですけど・・・。」

今までの経緯を話すと、先輩は唖然としていた。

「そんな浮気野郎も、尻軽女も滅びてしまえばいいわ。」
「そうですね・・・私も同じ気持ちです。それより、旦那さんに今の事話すんですか?」
「ん?とっくの間の報告済だわ。」
「いつの間に・・・。」
「旦那って私フェチだからさ、後で私を貶された事が人伝でなんて耳に入った日には・・・アハハ、監禁される。」

監禁・・・流石、先輩フェチ。それに、以前にもそういう事があったのだなぁ。

「ねぇ、留美子。今の彼とはどう?」

心配してくれているのが分かったので、一先ず、現状を話した。

「家事も率先してやってくれ、帰ったら夕飯が用意されている時がある?そっか、ウチと似てる。社長やってんのに、何でか私より早く帰って来てて夕飯用意してくれている時があるの。不思議でしょう?」
「何か私・・・大事にされ過ぎて、早死にするんじゃないかって思ってます。」
「アハハ、私も思った事あるよ。」

ランチの後、社に戻れば私の座席に社長が座っていた。どうして?






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