第2章 高校生
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「ここが青葉城西!」
『わぁ……!』
病院からようやく青葉城西高校に到着した。
『ありがとうございます、及川さん!ここまで案内してくれて…!』
「全然いいよ」
及川さんが笑う。
「それより、本当に大丈夫?」
『はい!』
足を軽く動かしてみる。
『ほら!』
「いや、無理しないでよ?」
『もう平気です!』
「ちょっと坂だからゆっくり行こう?危ないよ」
『でも早く行きたくて…!』
及川さんが何か言うより先に。
私は校門を抜けて、体育館の方へ歩き出す。
「ちょっと、くるみちゃん!」
『及川さん早く行きましょー!』
少しだけ早足になる。
――その瞬間。
『……っ!』
足に痛みが走った。
「危ない!」
ぐらっ。
身体が前に傾く。
転ぶ――!
そう思った瞬間。
ぎゅっ。
手を掴まれた。
『……!』
及川さんだった。
「ほら!」
『……』
「だから言ったじゃん。無理しちゃダメだって」
『す、すみません……』
「まったく」
呆れたように笑いながら。
及川さんはそのまま私の手を握った。
『……及川さん?』
「体育館まで」
『え?』
「このまま行こ」
『でも……』
「また転んだら危ないでしょ?」
『……はい』
繋いだ手が温かい。
少し恥ずかしいけど。
さっき転びそうになったばかりだから、断ることもできなくて。
そのまま二人で体育館へ向かった
『(及川さんの手…お兄ちゃんと全然違う…)』
初めてお兄ちゃん以外の男の人の手にくるみは不思議な気持ちだった。