第2章 高校生
得点板を設置して、試合の準備をする。
清水先輩に教えてもらいながら、数字の確認をしていく。
「1セットとったらこっち捲ってね。」
『はい!』
「点が入ったら、こっちを動かして……」
『なるほど……!』
「分からなかったらなんでも聞いてね。」
『はい!』
清水先輩は優しい。
それに、すごく綺麗。
こんな人と一緒にマネージャーができるなんて。
『清水先輩と一緒なら、私頑張れそうです!』
「ふふ、よかった」
清水先輩が笑う。
「私もくるみちゃんとマネージャーできたら凄く嬉しいんだけどな。バレーボールやってたんでしょ?」
『小さい頃少しだけですけど…!』
まだお母さんが生きてた頃、近くに住んでた幼なじみと一緒に毎日バレーしてた。
でもあの頃はすごく大変で、悲しかったことや別れやお母さん…トラウマを思い出してしまうからずっとバレーから離れてた。
思い出して悲しくなってしまわないように。
だからバレーは好きだけどきらいだった。
「ふふ心強いんだけどなぁ。くるみちゃん的にはどう?マネージャー。」
『うーんまだちょっぴり悩んでて…、』
「そっかー。」
そう言っていると。
「おーい!」
澤村先輩の声が響く。
「そろそろ始めるぞ!」
「はい!」
みんながコートへ集まっていく。
私は得点板の前に座る。
なんだか少し緊張する。
ちゃんとできるかな。
そんなことを考えていると。
「くるみ!」
『?』
顔を上げる。
孝支がこちらに走ってきてくるみの前で止まる。
「大丈夫だから」
『……うん!』
「分かんなかったら潔子に聞けばいいし」
『分かった!』
「あと」
孝支が少し笑う。
「俺のかっこいいとこだけ見てな?」
おちゃらけてるのか本当に言ってるのか。
優しい顔で頭を撫でてくれる孝支。
『……うん!』
その言葉に、緊張が少しだけほどけた。
「じゃあ、行ってくる」
『頑張ってね、孝ちゃん!』
「おうー!清水!くるみよろしくなー!」