第5章 キッチン
だが、サチはマロンには人間の食べる食べ物は与えないようにしていた。
やはり犬には人間の食べ物は味が濃いのだ。
犬には良くない食べ物だとサチは知っていた。
二人は昼食を済ませると後片付けを始めた。
今回はカレーだったので食洗器で洗うことにしたサチだった。
軽く食器をすすいでから食洗器へと食器を入れボタンを押した
すると水が出る音がして食器を洗い始めた。
食洗器の食器を洗う音がキッチンに響いていた。
サチと和樹は食後のコーヒーを飲んでいた。
穏やかな日曜日だった。
コーヒーを飲んでいた和樹が突然席から立ち上がりサチの席の後ろに立った。
「なに、和樹。どうかした?」
「いや、別に…」
和樹はサチを後ろから抱きしめてきた。
食洗器の音が聞こえてくる。
「和樹…」
「サチ、好きだよ」
そう和樹はサチの耳元で囁いたのだ。
サチは嬉しかった。
サチは今日、花柄のキャミソールワンピースの上に白いカーディガンを羽織っていた。
そのキャミソールワンピースの上から和樹はサチの身体をまさぐってきた。
ワンピースの胸元に手を入れてきた和樹だった。
サチはくすぐったいと思っていた。