第4章 紐
「あぁ、お風呂上りのビールは美味しいわ」
「そうだよな。最高だよな」
二人はそう話すと笑って見せた。
暫く二人は飲みながらテレビを観ていた。
「じゃ、私先に寝るわ」
「もう寝るのか?」
「ええ、今日はちょっと疲れちゃった」
そうサチは答えると笑った。
サチがリビングからいなくなると急に寂しくなった和樹だった。
早々とリビングを後にしてベッドルームへと向かった。
ベッドルームに入るとナイトテーブルの灯かりだけが付いていた。
サチはすでにベッドの中で半分眠っていた。
その横に入ってゆく和樹。
その気配で目が覚めたサチだった。
「か、和樹?」
「起こしちゃったかな?ごめんよ」
「いいのよ。キスして」
そうサチが言うと和樹は優しくキスをしてくれた。
そのキスでサチは感じてしまったのだ。
「和樹、縛って…」
「え?」
「縛って欲しいの…」
「わかった。縛ってやるよ」