第2章 アイマスク
“気を付けて”と言葉を添えると、事故やケガに会う確率が低くなるようなのだ。
なので、世の奥様方は旦那様が朝仕事に出るときには、是非この“気を付けて”という言葉を言って欲しいと思う。
サチはこの“気を付けて”という言葉の持つ意味を知っていたのだ。
このような小さな心使いが結婚生活を長続きさせる秘訣かも知れないとサチは思っていた。
サチは和樹が仕事に出てしまうと、直ぐに家の仕事を始めた。
今日はとても良い天気だった。
絶好の洗濯日和である。
サチは洗濯機を回した。
そして、リビングの片づけを始め、掃除機をかける。
そうこうしている間に洗濯が終わりを告げる音がした。
気持ち良い空に沢山の洗濯物がひらひらとなびいていた。
和樹の部屋と自分の部屋の掃除もした。
昨夜愛し合ったベッドルームへと入ってゆくサチ。
ちょっとドキドキしてしまうサチだった。
シーツはもちろん洗濯して干してある。
昨夜は潮を吹かされたのだ。
シーツの下にパットを敷いておいて良かったと思ったサチだった。
ベッドを素早く直してゆくサチ。
今夜はどんなことが待ち受けているのだろうかと、心の中で期待していた。
お昼にはまた和樹が昼食を食べに帰ってくるのだ。
早く家の仕事を終わらせて昼食の支度をしないといけないと思ったサチだった。
今日の昼食はお蕎麦だった。