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七十二候

第40章 蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)


「俺は、岩ちゃん、そして萌の言葉で救われたんだよ。プロになる理由が明確になった日だった」
「あのときはまずは日本で、そしていつかは世界で活躍する人になるかもなんて思ってたけど、そんな次元を通り越して帰化しちゃうんだもの。凄すぎだよ」
「このときは大学には行かずにブランコ監督に教えを乞う決意をしただけでさ、ブランコ監督はまだ日本で監督してたときだったからアルゼンチン行きまでは決断してなかったんだけどね」
 そう、徹がアルゼンチンへ渡る決意をするのはもう少し先のことだ。
「ねえ、萌」と徹が改める。
「俺の選んだ道、間違ってないよね? 自信を持って間違えてないと言いたいけど、たまに後ろ向きなときもあって、気持ちが揺らぐ」
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