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七十二候

第4章 虹始見(にじはじめてあらわる)


 まゆも卒業後はプロとなり、現在は主に伴奏業などをしている。しかしそれだけでは生活費は足りず、飲食店でアルバイトをしているようだ。プロの世界は厳しい。彼女だって技術は十分にあるのに。芸大を出ても安定した未来の保証はないのだ。改めて現実を再確認し、若干不安になる。
 いかんいかん、前だけを見よう。徹も岩ちゃんも頑張っているのに。私は深呼吸をして気持ちを切り替えて、譜読みを開始した。
 この曲ををきっかけに、良いことが派生したらいいな。これから入団する吹奏楽団も、挑戦するコンクールも、徹とのことも。レンガの門で誓ったことを全て実現できるように。
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