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七十二候

第24章 土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)


 ふと思い出し、スマホを取り出してSNSで近況報告をする。そして作曲については「新しいことに取り組み始めました!」とだけ投稿した。
 少しずつフォロワーは増えてきた。こういった地道な活動を積み重ねていかなくては。

 明日は久々のオフ。このまま夜更かししてできるところまでノートを作っていこう。
 そして、起きたら高校生の吹奏楽コンクールを聴きにいく。いくつか教えている高校も出場する。
 頑張れ。若者たち。わたしの高校時代最後の吹奏楽コンクールは一生忘れない出来事だった。今も最も大切にしている過去のひとつ。
 中学校はそこまで盛んではない部だったが、代わりに個人レッスンを充実させることができた。高校は吹奏楽コンクール全国大会にも出場する強豪校だった。いい表現ではないが、吹奏楽コンクールの結果を勝ち負けで表現するのだったら、勝ち組の高校だ。
 しかし私はこのときに初めての挫折をしたのだ。
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