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七十二候

第8章 蛙始鳴(かわずはじめてなく)


 翌日の休み時間中、徹にこっそり話しかけてみる。ちょうどいい用事があったから。
「徹。お母さんが会社の人からいただいたお菓子をお裾分けしたいんだって。だから帰りに家に寄って欲しいから今日は部活が終わったら一緒に帰れる?」
 徹は一瞬目を丸くし、「うん。お菓子楽しみ」と微笑んで見せた。
「今なんで驚いたの?」
「萌が話しかけたからじゃん」
 そっか、と返したものの、徹の気持ちが全然分からなかった。私が徹を遠慮する気持ちも分かって欲しい。
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