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七十二候
第52章 鱖魚群(さけのうおむらがる)
徹はそう言ったものの明らかに何かが変だった。いつもなら今日の出来事をいきなり話し始めるのに。
「そうかなぁ。ちょっと心配」
「ねぇ、今度のクリスマス、デートしてさ、帰りにイルミネーション見ようよ」
「イルミネーション? へぇ~ロマンチックだね」
私は照れ隠しに徹をいじるという可愛くない反応をする。
「いいじゃん、たまには。思い出づくりだよ!」
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