第6章 旅立ちの時
ミーウは今までの感謝を全て込めて言った。
クザンは優しく笑った。
「ミーウ」
メアリーがミーウの前に歩み寄って来た。
「ミーウ、これをあなたに渡しておきます」
そう言って、メアリーはミーウに青い宝石のネックレスと紅い柄に白い鞘の刀を渡した。
「これは……」
「お母様の形見のネックレスと刀よ」
ミーウはネックレスと刀を交互に見た。
ーミーウ、これをあなたに……。
ミーウはあの日、荒れ狂う炎の中でシェルミーに言われた言葉を思い出した。
ミーウは目を細めた。
「このネックレスはお父様が持っているはずのリングと合わさって初めて、1つのネックレスとして完成するの」
ミーウは頷いた。ーーそのことは小さい頃にシェルミーから聞いていた。
「……ミーウ」
メアリーは真剣な眼差しでミーウを見た。
「あなたに……黙っていたことがあったわ」
「え……」
ミーウは驚いた。
「あなたの祖父と父は……海賊なの」
ミーウは目を見開いた。
「お父様……あなたのおじい様のことは、お母様とセンゴクさんとガープさんとおつるさんしか知らないことだから、誰かわからないし生きているのかもわからないけど……少なくともあの人……あなたの父親は生きているわ」
メアリーは愛おしげに我が子を見た。
「立派になって、会いに行ってらっしゃい。絶対に喜ぶから」
「わ、わたしのお父様は誰なんですか?」
ミーウは咄嗟にメアリーに聞いた。
「ミーウ」