第56章 天竜人と8人目の新たな仲間
「絶対に助ける。こんな奴らにケイミーが売られてたまるかよ!」
チョッパーがそう言った後に、木槌で台を打ち鳴らす音が会場内に鳴り響く。
『エントリーNo.15 美しい踊り子パシア! なんと破格80万ベリースタートで、720万ベリーという高額での落札となりました』
「おお〜!」
観客たちはどよめきを上げる。その時、会場の扉が開いた。
ミーウは半分だけ顔を振り向かせた。
『さてさて、徐々に熱を帯びてきたところで、次なる商品はいかがでしょうか〜!』
次の商品紹介へ進もうとしているオークションを気にせず、会場内に入って来た男は自身が飼っている男の奴隷を四つん這いで歩かせている。
「天竜人……」
チョッパーもそれに気付き、顔を半分だけ後ろに向ける。
「また来たわ。世界貴族」
「逆らえば海軍大将がやって来るって奴か」
ナミとサンジも後ろを向いて話している。
「……」
ミーウは黙って天竜人を見ている。
「よかったえ。まだやっとるえ」
「しかし、先程エントリーNo.15の声が聞こえましたので、既に終盤の方かと」
スーツを着た男が耳打ちをした内容を聞き、天竜人の男は四つん這いになっている男を見下ろした。
「こいつ、本当にムカつくえ」
そう言って、四つん這いになっている男の顔を蹴り始めた。
「この! この!」
「ぐあっ!」
何度か蹴られた後、奴隷の男は力尽きて床へと倒れる。その男の顔を天竜人はさらに踏み付けた。
「おい、これついでに売ってこい。もういらんえ」
「すぐに手続きを」