• テキストサイズ

【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第55章 人間オークション


「いえ……あの少し前に座っている人たち……」
 ユイが言っている方向を見ると、同じ列の長椅子に白いふわふわした頭が見えた。
「あれは……」
 スレイジが言葉を続けようとした、その時だった。

「ここか、人間オークションの会場は」

 スレイジはその声を聞き、後ろを振り向いた。そして、目にした人物を睨み付けた。
 ミーウも振り向いた。
「……キッド」
「ミーウ……」
 キッドは少し驚いたように目を見張ったが、やがて口角を上へと上げた。
「お前がこんな所に来るなんて……珍しいこともあるもんだなァ。こういう所は好きじゃねェだろ」
「……そうね」
 ミーウとキッドが話す横で、スレイジは殺意を剥き出しにしている。
「スレイジ」
 宥めるようにミーウはスレイジの名前を呼び、その言葉でスレイジは剥き出しになっていた殺意を押さえ込んだ。側から見ると、猛獣と猛獣使いのようだが……。
「何しに来たんだ? まさか、奴隷を買いに来たわけでもねェのに」
「……見学……かな?」
「見学?」
「ええ」
 ミーウは体を半分キッドの方へ向けた。
「どんな人がここに来るのか……とか?」
 2人が話していると、後ろの大きな扉が開いた。外から会場内に人が2人入って来る。ーーシャボンのマスクで頭を覆っており、変な服を着ている人たち。
/ 671ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp