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【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第55章 人間オークション


 会場の中に入ると、薄暗くて人々の会話が少しだけ聞こえてくる状態だった。会場内は入り口から真正面に舞台があり、そこへと続く階段が人が10人程座れる長椅子の間に1つずつ設けられている。ミーウたちが入った時は、長椅子の上へまばらに貴族が座っていた。ミーウは入り口から1番近くの舞台から見て真正面に位置する長椅子の背もたれの上へと腰をかけた。
「ミーウ」
 ミシュラは背もたれを飛び越えて、椅子の前の通路へと降りる。
「気持ちは分かるが、そんな行儀の悪いことをするな」
「……別にいいでしょ。誰も文句は言わないわ」
 ミーウは顔をふいっと顔を横に向けた。
「……」
「今日だけよ。大目に見て」
 ミーウは背けた顔をミシュラに再び向けて、困ったように笑った。
「……ったく、今回だけだぞ」
「ありがとう」
 ミーウとミシュラが話している間に、他の船員たちもミーウが座った長椅子へと座る。舞台から見て、右からショウラ、ケイト、アユナ、ミーウ、ユイ、スレイジの順番で座る。ミシュラは長椅子の座る部分に足を置いているミーウの足元に丸まって伏せをした。
「ん?」
「どうした? ユイ」
 座った直後、声を上げたユイにスレイジが声を掛けた。
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