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【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第52章 〈偉大なる航路〉前半の海


 ミーウはムッとした顔でユイに言った。
「おい、ミーウ」
 ミーウとユイが言い合いをしていると、後ろからケイトが声をかけた。
「そこら辺にしておけ」
「だって、ケイト……」
 ミーウはユイの鼻から手を離した。
「まだ仲間になったばかりなんだ。無理強いはしてやるな」
「……うん……」
 ミーウはケイトの言う通りだと思い、後ろにいるユイを振り返った。
「ユイ、ごめんなさい」
「……いえ」
 ユイはミーウから目を逸らした。
「ところで、ミーウ」
「何?」
 ミーウは隣に来たケイトを見上げた。
「“あれ”はまだ見えて来ないのか?」
「うん……まだ……」
 ミーウは顎に手を当てた。
「もうそろそろ、見えて来ると思うんだけど……」
 ミーウは船首の方を見た。
「おい! ミーウ!」
 ミーウとケイトが前を見ていると、舵を取っていたクユンが大声で呼んだ。
「見えたぞ!」
「え!? どこ!?」
 ミーウは走って船首に飛び乗った。
「……見えた」
 目の前には天まで続く赤い土の壁があった。
「……久し振りね」
 ミーウはにこりと笑った。
 ーここまで来るのに、長いようであっという間だった。
「この海に入る前……嵐の中を進んだわよね」
「ああ、そして、“リヴァース・マウンテンを超えて……ここまで来た」
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