第45章 砂の王国“アラバスタ”
「なるほどな」
停泊の準備を終えたケイトがミーウたちの元へとやって来た。
「そのために、この街で買い物をする必要があると」
「ええ」
ミーウは頷いた。
「それなら、全員で行かなくてもいいな。おれはこの船にいて、見張りをしているよ」
「おれも」
クユンとトーダはミーウに向かって言った。
「……おれも船に残ってる。ここは……暑すぎる……」
ミシュラは船の甲板に体をつけて手足を投げ出している。
「わかったわ」
ミーウは苦笑した。ーーミシュラは毛がふさふさしているため、体の中に熱が篭りやすくなっている。そのため、暑いのが苦手なのだ。
「あとは……アユナたちはどうする?」
「わたしは行くわ」
「わたしも。少し街の様子が気になるからな」
アユナとケイトは微笑んで、ミーウに言った。
「おれも行く。料理を作るのはおれとアユナだからな。変な物を買って来られたら、たまったもんじゃない」
ショウラは腕組みをして、もたれていた壁から体を離した。
「おれも荷物持ちで行くぜ」
スレイジはミーウの横で笑顔で言った。
「待ってください、スレイジ」
そんなスレイジをジウが止めた。
「スレイジは懸賞金がかけられているので、一般人にも顔が割れてます。もしかしたら、海軍を呼ばれてしまうかもしれません。これから砂漠を歩くのに、不必要な戦いをして体力を削るのは得策ではありません」