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【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第42章 知られたくなかったこと


「チッ! 火銃!」
 ミーウを支えていない右手を銃のような形に構え、くまとゴーグルの男に向かって弾丸を放つ。炎の弾丸は着弾と同時に小規模の爆発を起こし、そのまま炎上した。
「おい、お前」
 その弾を避けながら、ゴーグルの男はエースに向かって言った。
「その女の正体を……知っているのか?」
「ミーウの正体?」
「……」
 ーやめて……。ーーきっと、彼はくまの仲間の革命軍の誰かだ。自分の正体を知っている。
 4人の間を風が通り抜ける。ミーウの左腕に巻かれた包帯が先程のくまの攻撃が当たってしまったことによって、バサバサと音を立ててめくれかけている。
「そいつは……」
 少しずつ包帯が解けていく。
「……」
 ミーウは何とか動く右手で、顕になったアザを隠した。

「天竜人だよ」

「……」
「天竜人?」
 エースは自分の腕に、力なくもたれているミーウを見た。ーー下唇を力強く噛み締め、閉じている目から一筋の涙を流している。
「ミーウ……お前……」
「……」
 ミーウは顔を俯けた。
「お前も、天竜人は嫌いだろ?」
 ゴーグルの男はエースに問いかける。
「……」
 エースは黙って、ミーウを自分の方へと抱き寄せた。ーーエースの体温が温かい。
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