• テキストサイズ

【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第4章 すれ違う心


 そうこうしているうちに、アユナは大楠に着いた。アユナはそこにいたミーウを見て青ざめた。

「……ミーウ?」

 アユナはミーウの様子がおかしいことに一目で気付いた。

「ミーウ!」

 アユナは急いでミーウのそばに走って行った。
 ミーウはあれからまだ、両耳を両手で塞いだまま、しゃがみ込んでキッドの名前を呼んでいた。

「ミーウ、大丈夫?」

 アユナはミーウの前に来て座った。
 ミーウはアユナの声を聞いて、恐る恐る顔を上げた。

「……アユ、ナ?」

 アユナは頷いた。
 ミーウはそれを見て、アユナに抱き付いた。

「ア、ユナ……アユ、ナ」

 ミーウはアユナの名前を何度も呼びながら泣き出した。

「ミーウ……」

 ーーこんなミーウ、見たことない。こんなに泣きじゃくる姿を見たことがない。

(違う……)

 ーー7年ぶりに見た。あの時もこんな風に泣いていた。

「……」


 ーー7年前のあの日……アユナはミーウと共にまだ少し小さかったミシュラに乗って、荒れ狂う炎の中を必死の思いで抜け出した。

『ミーウ、無事? 怪我してない?』

 アユナは自分の前に乗っているミーウに声をかけた。
 
/ 671ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp