第40章 突然現れた炎の男
ミーウは手元からするりと抜かれた手配書を目で追って、その手配書を自分のカバンの中へとしまったエースを見た。
「お前らは?」
「わたしたちもアラバスタに向かっているの」
ミーウは右腕に身に付けている〈記録指針〉を見た。
「その前に、少しの間だけ島に立ち寄るけど」
「そうか」
エースはニカッと先程の手配書の少年と似たような笑顔で笑った。
「それじゃあ、少しの間だけこの船に乗せてくれ。少し疲れちまってな」
「いいけど……船は? どうしたの?」
「くくりつけた」
「勝手に……」
ミーウはため息をついた。
「いいじゃねェか」
彼はそう言って、また笑った。
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