第40章 突然現れた炎の男
そんなショウラのことは気にせずに、船員たちも集まって座り始めた。
「ジウー! 先食べてるねー!」
「どうぞ」
ジウはお皿を運びながら、にこりと笑った。
「いただきまーす!」
「いただきます」
ミーウに続くように、船員たちは食べ始めた。
「美味い!」
「美味しいー!」
「当たり前だ」
「どんどん食べてね」
「ああ!」
「このドレッシング美味いな」
「ああ、こっちの唐揚げも美味しいぞ」
「うん、美味い」
船員たちは美味い美味いと言いながら、次々と食べ物を口の中へ入れていく。
「あれ?」
みんなが食べている時に、ジウが声を上げた。
「ん? どうした? ジウ」
ケイトは後ろを振り向いて、お皿を持って立っているジウの方を見た。
「椅子が1つ足りないのですが……運び忘れてしまいましたかね?」
「椅子が足りないだと?」
ケイトは周りを見渡した。確かに、席が全部埋まっており、余っている椅子がない。しかし……。
(確かに、人数分運んだはずだが……)
ーショウラが来たばかりで間違えただろうか?
「もう1つ持ってきますね」
「ああ、すまない」
ジウは食堂へと戻り、椅子を取りに行った。
ケイトは再び周りを見渡した。