第40章 突然現れた炎の男
「テーブルと椅子は運んだぞ」
「テーブルクロスも持ってきたよ」
ショウラと共に海に出た日の昼、ミーウたちはショウラの歓迎会をするための準備をしていた。ーーせっかく天気がいいのだからと、外で食べれるようにしている。
「あと、何かいるものはあるか?」
「うーん……」
ミーウは設置されたテーブルや椅子を見て、満足そうに大きく頷いた。
「完璧」
「あァ」
隣でスレイジは笑った。
「あとは、アユナとショウラのご飯だけね!」
「そうだな」
スレイジは頷いた。
「それにしても……」
ケイトがミーウの後ろから歩いて来て、ミーウの隣で立ち止まった。
「歓迎されるやつが自ら料理を作るなんて……聞いたことがないぞ」
「アユナ1人にやらせるのはコックとしての恥なんだって」
隣に来たケイトを見上げて、ミーウは笑った。
「そこもショウラらしいじゃない」
「まあな」
ケイトは横にいるミーウを見た。
(お前の仲間はみんなそうだな)
ー優しいやつしかいない。だから、自分も仲間になった。
ケイトは形のいい唇に弧を描いて笑った。
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