第37章 〈偉大なる航路〉
「もう少しすると見えてくる“導きの灯”が示しているのは……〈赤い土の大陸〉にある“リヴァース・マウンテン”」
「“リヴァース・マウンテン”……?」
「うん。4つの海の4つの海流が運河をかけ登って、頂上でぶつかる場所のことよ」
ミーウは嵐が吹き荒れている船の外を見た。
「〈偉大なる航路〉に入るには……運河に乗る必要がある……」
ミーウは立ち上がった。
「ただ……その〈偉大なる航路〉の入り口に入るまでに、半分が死ぬって言われてるけどね……」
「……え……」
ミーウは船の外へ出た。
「ミ、ミーウ!」
アユナはミーウの後を追いかけた。
「アユナ」
ミーウは嵐の中で、アユナを振り返って笑った。
「ここを生きて入ること、それが〈偉大なる航路〉への第1の関門よ」
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