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【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第36章 それぞれの旅へ


 ミーウは自信満々に言った。
「キッドがいくら強くなっても、わたしはもっともっと強くなるから」
 キッドはそれを聞いて、ふっと笑った。
「勝手に言ってろ。次に勝つのはおれだ」
 2人は楽しそうに笑った。
「あー! 思い出したー!」
 すると、キッドたちの後ろからいきなり大きな声が聞こえた。4人がそちらの方を向くと、船医がミーウとアユナの方へと歩いて来た。
「ミーウとアユナ! 思い出したぞ!」
「?」
 ミーウとアユナは船医に手を掴まれた。
「おい……」
 キラーはそれを止めようとしたが、船医は気にせずに仲間たちの方を向いて続けた。
「ほら、お前らも覚えてないか? 少し前、宴をしていた時に頭が『ミーウ』って言い出したの」
「!?」
 キッドは驚愕したように目を見開いた。
「あー! 思い出した!」
「頭が前にミーウって言ってたのはお前のことか!」
 船員たちはミーウの元に集まってきた。
「おい……お前ら……」
 キッドは止めようとしたが、その声は船員たちには届かない。
「それにしても、手配書で見るより可愛いなー」
「まー、確かに頭もこんないい女、紹介したくないよなー」
「……」
 キッドは後ろで黙ってしまった。
「そんで、こっちのお嬢ちゃんがアユナちゃんか」
 船医はアユナを見た。
「キラーさんの怪我を手当てしてくれて、ありがとうなー。助かったよー」
 すると、船員たちもアユナの方を向いた。
「おー! キラーさんの!」
「いやー、こっちのお嬢ちゃんも可愛いなー」
「キラーさんも隅に置けねェや!」
「あ、あの……」
 アユナは少し頬を赤らめて戸惑っている。
「……おい、殺されてェのか」
 その声を聞き、船員たちは固まった。そして、恐る恐る後ろを振り向いた。そこには、目がこれでもかと釣り上がっているキッドと明らかに黒いオーラを纏い怒っているキラーがいた。
「まだ……懲りないようだな……」
「ギャーーーーー!!!!!」
 船員たちはそれを見て、急いで船の中へ入って行った。
「あ、おい、こら!」
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