• テキストサイズ

【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第36章 それぞれの旅へ


「大丈夫だよ。わたしたちはキッドとキラーに会いに来ただけなんだから」
「キッドの頭はおれらの船長だぞ! そんな人をお前の前に易々と出すわけにはいかない!」
 動揺しながらも、部下たちはミーウの言葉に反論し続けている。
「わたしたち、本当に何もしないから。この船の出航の邪魔をしに来たわけじゃないから……」
「いくら言っても、ダメなものはダメだ!」
 両者なかなか引かず、睨み合いが続いた。
「お願いだから、キッドとキラーに会わせて!」
「ダメだ!」
 ミーウと部下たちがにらめっこをしていると、キッドとキラーが船の上から飛び降りて来た。
「おい、そこまでだ。それ以上続けるな。下がれ」
「頭!」
「でも……」
「大丈夫だ」
「……」
 キッドの言葉で部下たちは渋々、キッドとキラーの後ろに下がった。
「ん? どうした?」
 そんな中、船医が何か考え事をしているのを1人の部下が見つけた。
「いや……ミーウとアユナってどこかで聞いたことがあるような気がしてな……」
 そんなことなど露知らず、キッドとキラーはミーウとアユナと向かい合った。
「……ミーウ、どうしてここに来んたんだ?」
「キッド海賊団の見送りに来たのよ」
 ミーウは当たり前のことのように言った。
「海賊が他の海賊の見送りに来るなんて話、聞いたことねェぞ」
 そう言いながらも、キッドはふっと嬉しそうに笑った。
「お前たちも今日中にこの島を出るんだろ? ログは十分溜まってるはずだ」
/ 671ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp