第36章 それぞれの旅へ
ーー数日後、キッド海賊団は出発の準備で忙しい朝を迎えていた。
「おーい! 食料乗せたか?」
「こっちに運ぶはずの武器がないんだが、誰か知らないか?」
「こっちにパンがあるが、どうすればいいんだ?」
キッド海賊団の面々はせっせせっせと荷物を運んでいる。
「おはようございます」
そんな時に、部下の1人が声をかけられた。
「ん? あ、おはよう。お嬢ちゃん、ここにいたら……って……えー!」
その部下の叫び声を聞いて、他の部下もその方角を見る。
「え、えー!」
そして、見事な大合唱をした。
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