第35章 夕焼けの意味
「205」
「うわっ! 大きくなったねー!」
「まァな」
「体だけね。中身は全然変わらない、ただの子供だけどねー」
「何だと!」
「何よ!」
「チビ!」
「デカブツ!」
「ガキ!」
「誰がガキなのよ! この、ワガママ人間!」
「誰がワガママだ! お前のことだろ! この、鈍感女!」
「誰が鈍感よ! チューリップ!」
「誰がチューリップだ! ふざけんな!」
「チューリップ、チューリップ、チューリップ、閣下、チューリップ、チューリップ!」
「おい、待て! 今、変なの入ってたぞ!」
「気のせいじゃない? デー○ン閣下」
「おい、ふざけんな! お前、この、脳内お花畑!」
「何? それ。脳内お花畑ってどういう意味?」
「は!?」
「?」
「……」
キッドは自分の発した言葉の意味がわからず、口答えができなかった。そのため、ミーウとキッドの口喧嘩はキッドの負けで幕を降りた。
2人は久し振りの口喧嘩をしたため、疲れてその場に座ってしまった。
「はァ」
「あー」
そのまま、ミーウとキッドは砂が付くのもお構いなしに砂浜に寝そべった。
「……なんか……」
「ん?」
ミーウは口を開こうとしたが、また口を閉じてしまい、何も言わなかった。