第35章 夕焼けの意味
「は? 誰が馬鹿よ! キッドの方が人の心配も考えないで、勝手な行動ばっかりしてたじゃない! 今もどうせ、キラーに迷惑ばっかりかけてんでしょ?」
「ふざけんな! お前みてェな子供じゃねェから、そんなことしてねェ!」
「誰が子供よ! キッドなんか、わたしよりも4歳も年上のくせに! アユナよりも子供っぽいし、うるさいし、すぐキレるじゃない!」
「か、関係ねェだろ! 見た目が年上なら、それでいいんだよ! だいたい、お前なんかガキだし! チビだし! お前こそ、アユナに迷惑ばっかりかけてんだろ!」
「ア、アユナに迷惑はかけてるけど……。ガキじゃないもん! チビじゃないもん!」
「おれに比べたらチビだろ!」
「キッドがデカブツなだけでしょ! 体が無駄にデカイだけのくせに!」
「デカブツ……って、おま、自分の身長が小さいからって、そんな妬みなんか言わなくていいだろ!」
「誰が小さいのよ! わたしだって、大きくなったもん!」
「何cmだ?」
「……17……5」
「嘘つくなよ。バレバレだぞ」
「つ、ついてないもん」
「本当は?」
「……173……」
「チビ」
「誰がチビなのよ! そう言うキッドは? 何cmなの?」