第34章 月夜の悪戯の魔法
「ち、違うんですよ! キラーさん!」
「おれらはただ可愛いな~って思っただけで!」
「そうそう! あんな彼女が欲しいな~って」
「キラーさん、羨ましいな~って」
船員たちは弁解になっていない言葉を次々と口から発した。ーー本人たちは必死過ぎて、キラーをさらに煽っていることには気づいていないが。
キラーはその言葉の数々にさらに機嫌を悪くした。
「お前ら……」
「ひィ!?」
船員たちは正座の体制で、自分たちの身を寄せ合った。
「ふざけるのもいい加減にしろ!!!!!」
「ギャーーーーー!!!!!」
それからというもの、キラーの説教は朝まで続いた。
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