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【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第34章 月夜の悪戯の魔法


「え、えーと……」
「しょ、賞金稼ぎたちが、キラーさんの後を追った時からだから……」
「け、結構、さ、最初から……」
「ずっと、見ていたと?」
 キラーは怒りを含めた目を船員たちに向けた。
「す、すみませんでしたー!」
「あ、おい! 待て!」
 キッド海賊団の船員たちはキラーのオーラに堪えられなくなり、自分たちの船へと逃げてしまった。
「……ったく、あいつら……」
(帰ったら、覚えてろ)
 キラーはそう思って、アユナを振り返った。
「!」
 ーーそこには、キラーが1番見たくない光景があった。
「アユナ!」
 ーーアユナが今にも倒れそうな様子で、ふらついているのだ。
 キラーは服が濡れるのも構わずに、急いで海の中に走って入った。
「……キラー」
 アユナはキラーに手を伸ばした。
 キラーはその手を取り、自分の方へ引き寄せた。
「大丈夫か! アユナ!」
 キラーは今までにないくらい血相を変えて、取り乱していた。
「大丈夫よ。ありがとう」
 アユナは力のない笑顔をキラーに向けた。
(この顔……)
 ーどこかで見たことがある。あれは……。
ーキラー、力が入らねェ……。
「!」
(まさか……)
「アユナ、お前……能力者だったのか?」
 アユナはぐったりとした様子で、キラーの言葉に頷いた。
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