第4章 すれ違う心
キラーは仮面を少しずらした。そして、そのまま彼女のおでこに口付けをした。
「アユナ、何があっても……どんなことがあっても、絶対に生き抜いて……お前とまた会う」
ーーだから……。
「それまで待っててくれ」
ーー数年経っても彼女が自分を待っていてくれるかどうかはわからないが、キラーはアユナの言葉を信じることにした。
キラーは優しく微笑んだ。
(アユナ……)
「愛してる」
そう言って、キラーはアユナを誰の目にも止まらないように安全な場所に寝かせて、その場から静かに立ち去った。
ーーその背中は覚悟を決めた“漢”の背中だった。
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