• テキストサイズ

【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第33章 それぞれの想い


 キラーはもう1度名前を呼び、アユナにゆっくり近付いた。
「……会いたかった」
 キラーはアユナのところに来ると、そう言って、アユナを優しく抱き締めた。ーーキラーたちが出航する前日の夜のように。
(……え?)
「キ、キラー!?」
 アユナはキラーに抱き締められて、体が強張った。
「な、ど、どうしたの!?」
 アユナは少し抵抗しながらも、顔を赤くして言った。
「嫌か? アユナ」
 キラーが少し寂しそうに尋ねた。
「い、嫌って言うか。その……」
 ー恥ずかしい……。
「こ、恋人じゃないのに……こんな風に抱き締められて……は、恥ずかしいの……」
 アユナは顔を真っ赤にして俯いた。
「……」
 キラーはアユナの様子を見て、ため息をついた。
「……可愛いこと言ってくれるな」
「え?」
 アユナは真っ赤になった顔でキラーを見た。
「恋人だったら……抱き締めても、何してもいいんだな?」
 キラーは真剣な声音でアユナに言った。
「!? そう言う意味じゃ……」
 アユナは真っ赤になった顔を背けた。
「背けるな」
 しかし、キラーはそんなアユナの顎に手を当て、顔を自分の方に向けさせた。
「アユナ……」
 キラーは真っ直ぐアユナを見つめた。
「おれはずっと前から、アユナのことが……」
/ 671ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp