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【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第33章 それぞれの想い


 数時間前、キラーはキッドの部屋の前にいた。
「キッド、入るぞ」
 キラーは返事を待たないで、キッドの部屋に入った。
 部屋の中でキッドはベッドに大の字になって、ずっと天井を見ていた。
「キッド、ご飯ができたが……食うか?」
「……いらねェ」
「……そうか」
 キッドはキラーを見ないで答えた。
 キラーはそんな様子のキッドにため息をついた。
「この島には〈偉大なる航路〉に出発するために、物資の調達も行うから、後3日は滞在しようと思っている。その間、お前は何も食わずに生活するつもりか?」
「……」
「船員たちもみんな心配してる」
「……」
「お前は船長としての自覚が……」
「黙れ!」
 キッドはキラーに怒鳴った。
「そんな説教をしに来ただけなら出てけ!」
「……」
 キラーはため息をついた。そして、再び言葉をかけようとした。ーーその時、見てしまった。キッドがミーウのビブルカードのネックレスを握り締めていることに。
「……」
(全く……)
 ー世話の焼ける……。
「キッド」
 キッドは呼びかけられても、キラーを見ようとはしない。
「もう1度言う。この島の滞在期間は後3日だ」
 そう言い残して、キラーはキッドの部屋を後にした。
 そして、しばらく考えた後、キラーはミーウたちの船を探した。
(ミーウたちが来た方向からすると、おれたちと真逆の方向のはずだ)
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