第32章 戦いの果てに
ミーウとキッドは水神海賊団のみんなとキッド海賊団の幹部たちが戦い終わった後も、ずっと戦っていた。
「氷雨!」
「っ!」
ミーウが手を横に流して振ると、あられが出現した。
その攻撃をキッドは腕の金属の塊で防いだ。
「反発!」
「!」
キッドは武器を飛ばして、能力で刀を振り回したり、銃を乱射したりして、ミーウを攻撃した。
ミーウはそれを“見聞色”の覇気で器用に避けた。
「ハァ……ハァ……」
「ハァ、ハァ……」
2人は激しい戦いのせいで息が上がっていた。それに、掠り傷や切り傷も体のあちこちに作っていた。
「……」
(クソッ……)
ーいつもなら、当たるはずなのに……。
(どうして当たらないのよ!)
ーーいくら、海軍少将並みに強いと言われているミーウでさえ、キッドの能力に手を焼いて思うように攻撃ができないでいた。ーー何より、守りが固い。それに加えて……。
(キッドの単純な攻撃なんかに“見聞色”を使ったわたしがバカだった!)
覇気の使い過ぎも重なって、体力が削られてしまったのだ。
「……」
(……次で最後にしねェと、体がもたねェな)
一方、キッドも体力がなくなってきたのに加えて、ミーウに氷刀で利き腕である右腕を斬られてしまった。腕からは未だに血が流れている。
「……おい、ミーウ」
キッドはミーウを見た。