第32章 戦いの果てに
ドーン!
「クオォォォォ!」
スフィンクスになったケイトは完全に理性を失い、ワイヤーを攻撃するとともに、建物も破壊した。
「ッ、グワッ!」
ドゴーン!!
先程から、ワイヤーはケイトに攻撃をされて、飛ばされ続けている。
「チッ!」
ワイヤーは舌打ちをした。
(女だと思ってあまく見ていた……! まさか、悪魔の実の能力者だったとは……)
ーそれも、希少である動物系の悪魔の実の能力者だったなんて……。
「クオ、クワッ……クオォォォォ!」
ケイトはスフィンクスの姿で遠吠えを繰り返した。ーー自分が何をしているのか、よくわかっていない様子だった。もはや、ケイトには自分を制する力はない。
ワイヤーはケイトの攻撃を懸命に避けていた。ーー動物系の悪魔の実の能力者の攻撃なんかまともに喰らったら、生きている保証がないからだ。
ドゴーン!!
ケイトはワイヤーに物理攻撃をしているが、先程の戦いでワイヤーに斬られてできた傷が痛みを増していた。そのため、あまり強く攻撃ができずにいた。
「クソッ!」
(このままじゃ……)
ー殺られる……。
ワイヤーは必死に考えた。だが……。
「!」
考えている間に、ケイトに剣を遠くへ飛ばされてしまった。