第32章 戦いの果てに
ミーウはキッドを見ながら、目をパチクリさせて言った。
「……キッド……あんた、人間じゃなかったら……一体何なのよ」
ミーウはキョトンとして、まるでキッドはもしかして人間じゃなかったのか……とでもいう感じで言った。
キッドはその言葉を聞いて、その場に転びそうになった。
「……っ!」
(本当にこいつは!)
ー大きくなっても、海賊になっても変わらない。
「ミーウ! お前……その天然どうにかできねェのか!」
キッドは戦っていることを忘れて、ミーウに怒鳴った。
「は?」
怒鳴られたミーウは頭にはてなマークをたくさん浮かべて、キッドを見た。
「わたしのどこが天然なの?」
「そこだよ!」
天然発言を連発しているミーウにキッドは思いっきりツッコミを入れた。
「ったく!」
(これじゃァ、島にいた時と何も変わってねェじゃねェかよ)
そう思って、キッドは笑った。そして、ゆっくりと立ち上がった。
「さァてと……続き、始めっか。ミーウ」
キッドは首を回してゴキゴキと鳴らし、再び腕に金属を集めた。
「……そうね」
ミーウも再び態勢を整えて身構えた。
「反発!」
「氷塊!」
2人が言葉を発した瞬間、金属の塊と氷の塊が激突した。