第31章 再会と敵
ゴオォォォ
炎と炎のぶつかる音が辺りに響きわたる。
トーダとヒートはお互いに炎を使って対峙していたが、決着が着かないでいた。
「チッ」
グリフォンと化したトーダは獣の姿で舌打ちを何回もしていた。
(能力を使ってるのに……何で勝てねェんだよ!)
ーいつもなら、勝てるはずだ。だが、今日は炎と炎の戦い。決着が着くはずがないのだ。
「……」
トーダはグリフォンから元の姿に戻った。
「?」
ヒートはそれを見て、怪訝そうな顔をした。
「どういうつもりだ? レフィル。まさか、お手上げってわけじゃないだろうな?」
トーダはヒートを見つめた。
「……ヒートと言ったか……? おれがお前と戦う前に言った言葉……覚えてるか?」
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