第31章 再会と敵
ヒートが前に出た。
「炎を使うお前の相手はおれの方がいいだろう」
「お前も炎を使うだろ? 決着は着かないだろうぜ」
「面白い。その方がお前もいいだろう」
トーダはそれを聞いて笑った。
「そっちから来い! “怪物”のトーダ!」
トーダは炎をヒートに向けて放った。
ケイトは2つの戦闘が始まったのを見てから、ワイヤーに向き直った。
「お前がわたしの相手をしてくれる奴か?」
「そうだ」
ケイトは笑った。
「わたしが女だからと言って、油断してると痛い目を見るぞ?」
「敵の心配をするのか?」
ワイヤーは笑った。
「悪いが……」
ケイトは笑いを顔に貼り付けながら言った。
「これは、お前に対する警告だ」
ケイトは覇気を体に纏わせながら笑った。
「警告もしないくらい、優しくないわけではないのでな」
そう言って、ケイトは覇気を解放させた。
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