第31章 再会と敵
「そんなの、旅をしてれば、いつかは会えるでしょ? それから、わたしたちが早くこの島に辿り着けたのは運が良かったからかな?」
キッドは舌打ちをした。
「じゃァ、何でおれの攻撃を止めた!」
キッドは海賊たちを見た。
ミーウも後ろにいる海賊たちをチラッと見た。
「じゃあ、聞くけど……何で罪がない人たちを殺そうとしたの?」
キッドは眉間に皺を寄せた。
「おれの夢を笑いやがった」
ミーウは目を見開いた。
「おれの夢をそいつらは笑ったんだよ!」
海賊たちはそれを聞き、また後退りをした。
「〈ひとつなぎの大秘宝〉なんて、あ、あるはずねェだろォがよ!」
「そ、そんなの、昔話だ!」
「め、迷信か、なんかだろ!?」
そう言って、海賊たちは走って逃げて行った。
「なるほどね」
ミーウはそう言って、“覇王色”の覇気を軽く発動させた。
その瞬間、逃げていた盗賊たちは全員倒れた。
「……」
キッドはその様子を呆然として見ていた。
(何が起こった……?)
ー今、ミーウが何かしたのか?
「これで満足?」
ミーウはキッドに聞いた。
キッドはハッと我に返って、盛大に舌打ちをした。ーーどういうことかわからなかったが、ミーウが海賊たちを倒したことは間違いなさそうだった。