第31章 再会と敵
「頼む! 命だけは助けてくれ!」
「笑って悪かった! 許してくれ!」
「そ、そうだ! おれらの金をやるからさ、助けてくれよ!」
海賊たちは泣きながら、命乞いをした。
「おれはお前らなんかに興味もねェ。金にも興味ねェ」
キッドはゆっくりと海賊たちに近付いた。
「だけどな……おれの夢を笑った奴だけは許さねェ」
キッドは海賊たちに手を向けた。
「今さら謝っても遅ェんだよ! あの世で後悔するんだな。反発(リペル)」
キッドは悪魔の実の能力を発動させた。
海賊たちは攻撃を受けそうになったが……。
ガキーン!!!
「!」
キッドは技を解放させて、後ろに飛び退いた。ーー自分の放った攻撃が返って来たのだ。
「チッ! 邪魔しやがって……てめェ、誰……」
言葉を言いかけて、自分の技を弾き返した人物を見た。
「な!」
ー何で……。
「何でお前がここにいるんだ! ……ミーウ!」
キッドは攻撃を跳ね返した人物……ミーウを睨んだ。
「久し振りね、キッド」
ミーウはふわりと笑った。
「やっと……やっと、追いついた」
ミーウはキッドを見た。
「まさか、こんなところで会えるなんて思わなかったけどね」
ミーウはキッドの攻撃を弾き返すために抜いた〈氷鳥〉を収めた。
「おれの質問に答えろ! どうしてここにいる! お前らが竜国島を出た日にちを考えると、こんなに早くこの島に来れるわけねェだろ!」