第15章 船大工を探せ
「はァ……」
「ミーウ、元気出せ」
「……うん……」
ミシュラはミーウを上に乗せて、船への道を帰っていた。もうすぐ、お昼ご飯の時間だからだ。
シップタウンを走り回ってたくさんの船大工に声を掛けたが、船のことを詳細に伝えると誰もが直せない、無理だ、不可能だと言った。
「……やっぱり……無理なのかな……」
ー船を壊すしかないのだろうか……。
嫌な考えが頭に浮かび、ミシュラの頭に顔を埋める。
「ミーウ……」
ミシュラはかける言葉が見つからず、そのまま黙って船へと戻った。
「……ただいま」
ミーウは船の重い扉を開けた。
「あ、ミーウ!」
「おかえりなさい」
アユナとスレイジがミーウに声を掛けた。
「どうだった?」
「ダメだった……。みんな無理だって……」
「だろうな」
ミーウが俯いてアユナに話していると、その後ろから低い声が聞こえた。
「クユン!」
ミーウは俯けていた顔を上げて、目を丸くした。
「どうして……」
「ちょっとな、あれから考えたんだ」
クユンは椅子から立ち上がって、ミーウの前へと歩み寄った。そして、ミーウの身長に合わせるように少し屈んで、彼女と目線を合わせた。
「リモデルはどうだ?」