• テキストサイズ

【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第15章 船大工を探せ


「定期的にメンテナンスをしていたとは言え……10年もの間、毎月使われていて……その上、長年放置されてたら船だって朽ち果てる」
「……」
「その10年の間、結構無茶な航海をしてたんじゃないか?」
「……」
 ーしてた。ーーミーウの祖母のシェルミーは旅行が好きで、よく〈偉大なる航路〉に行っていた。その度に、〈凪の帯(カームベルト)〉を通って、海王類たちを倒しながら進んでいたと聞いている。
「……メンテナンスをしていても……ダメなの?」
 ーーこの船を見ていたのはミーウたち天竜人の専属船大工だったはずだ。しかも、超一流の。そんじょそこらの船大工とは訳が違う。
「メンテナンスをしたとしても、老朽化を完全に防ぐことは難しい。木は年月とともに痛む。そして、年を取ったものはいきなり動かすと壊れてしまう。……きっと、タイミングが悪かったんだろう」
 クユンは部屋を立ち去ろうとした。
「お前らがどこに行くつもりかは知らないが……」
 扉の前で振り返り、ミーウの方を見た。

「この船は……もう、保たない」

「!?」
「他の船を探すことをオススメするよ」
 クユンは前を向いて、歩き出そうとした。しかし……。
「ま、待って!?」
 ミーウはクユンの手を掴んだ。
「どうしても……直らないの?」
/ 671ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp