第15章 船大工を探せ
「……ここよ」
ミーウたちはクユンをスレイジの部屋まで案内した。扉を開けて部屋に入ると、昨日スレイジが見つけたひびをクユンに見せた。
「……こりゃ……酷いな……」
クユンは床に座ると、ひびの間を覗いた。
「こんなになるまで、よく耐えたな……」
クユンはミーウたちを振り返った。
「最近、他の船との衝突や砲撃を受けたことはないか?」
「他の船との衝突……」
「砲撃……」
ミーウとアユナは顔を見合わせた。ーー思い当たる節が全くない。
「ないのか?」
2人はクユンの問いかけに頷いた。
「そうか……」
クユンは立ち上がった。
「ミーウ……と言ったか?」
「うん」
ミーウはクユンを見上げた。
「この船が何年前に作られて、どのくらいの頻度で使われてたか……知ってるか?」
「えっと……」
ミーウは顎に手を当てて、下を向いた。
「確か……わたしが生まれた年だから、17年前に作られて……それから10年くらいは月に1回は使われてたと思う……」
「その後の7年は?」
「多分……使われてない……」
クユンはミーウの言葉を聞いて頷いた。
「老朽化だな」
「老朽化……?」
「ああ」
クユンは部屋の中を見渡した。