第14章 君の温もり
「何を見たのか教えて」
「な、何を見たって……そんなの……!」
スレイジは口籠った。
「答えて!」
「い、言えるわけねェだろ!」
スレイジはほぼやけくそになって叫んだ。
「……」
(やっぱり……)
「やっぱり……見たんだね」
ミーウは悲しそうに笑った。
「……はァ?」
スレイジはミーウの言葉の意味も悲しそうに笑った意味もわからず、ミーウを見ながら情けない声をあげた。
「スレイジ、わたしの体のどこかに……傷みたいなのがなかった?」
ミーウは俯いて、スレイジに聞いた。
「傷?」
スレイジはミーウに聞かれて、先程の光景を思い出した。
「……」
ー小さい肩、細い腕、幼い顔立ちに不釣り合いな胸、無駄な脂肪が付いていないくびれたお腹、小さい尻、細い足……と体の大間かな感じは覚えているが……。
「傷なんて……あったか?」
スレイジはキョトンとして、ミーウを見た。
「……え?」
俯いていた顔を上げ、ミーウはスレイジを見た。
「見て、ないの?」
「あァ」
ミーウはそれを聞いて、安心して床にへたれこんだ。
「ミーウ!?」
スレイジはミーウの元に駆け寄った。
「大丈夫か?」
「うん」
ミーウはスレイジの顔を見て笑った。