第11章 悪夢、再来
「よく知ってるな。その通りだ」
オルドはニヤリと笑う。
スレイジは背中にかけている鞘から愛刀を抜いた。
「お前らが2年前にこの島にしたことを……おれは絶対に許さねェ!」
「ほー?」
船員たちもニタニタと笑っている。
「許さねェから何だ? お前1人でおれたちを止めれんのか? あァ?」
そう言うと、オルドは右手の掌をスレイジに向け、掌から液体を出した。
「!?」
スレイジは足元に飛んで来た液体を後ろに飛んで避ける。液体は黄金色で、日の光に当たってテラテラと輝いている。
「オルオルオル、なかなかやるなー」
「……」
(あの液体は……)
ー油……。2年前も、あの能力で島の森全体に油を被せて……。
船員たちは笑いながら、機械を構えている。
(あの機械で……炎を出して……)
ー森を燃やした。その火は村にも引火し、たくさんの犠牲者が出た。
「くっ……これ以上、村には近付けさせねェ!」
「ほー?」
オルドと船員たちはずっと気味の悪い笑顔を顔に貼り付けている。
「それなら、望み通り殺してやるよ!」
オルドは腰に携えていた鞘から刀を抜いた。
「お前ェら! やっちまえ!」
「ウェーイ!」