第11章 悪夢、再来
船員たちも刀を抜き、スレイジへと斬りかかって行く。最初に来た船員の斬撃を避け、相手の懐に入って斬る。敵が倒れると、次の船員が斬りかかって来る。その敵も連続で斬りつける。
「この野郎!」
また、1人の船員が今度は炎を出しながらスレイジへと走って行く。スレイジは後ろに飛び、勢いをつけて高く跳躍をする。相手の反対側に着地すると、すぐに後ろを向いてまた斬る。
「なかなかやるな」
オルドは船員たちが次々と斬られているにも関わらず、その様子を腕を組んで眺めている。ーーとても余裕そうに。
スレイジは襲いかかって来る船員たちを次々と斬る。しかし、斬っても斬っても船員たちは次々と向かって来る。
「クソッ!」
スレイジは刀を振りながら叫んだ。
(このままじゃ、全員を倒す前に自分の体力が尽きちまう!)
周りを敵で囲まれる。船員たちは刀や炎を出す機械を持って、追い詰められているスレイジを見てニヤけている。
「……チッ」
(この人数が一気に襲いかかって来たら……)
ー殺られる。ーー直感でそう思った。
スレイジは体の前で刀を構える。
(畜生……おれは……)
ーおれはまた、同じことを繰り返すのか?