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【ONE PIECE】罪を抱く紅い目をした白き竜

第10章 あなたのためなら


(どうしたらいいの……? どうしたら……)
 ミーウは唇を噛み締めながら、どうしたら逃げ出せるかを考えていた。
「おい、ガキ共」
 ミーウが考え事をしていた時、アルファの部下たちが“何か”を持ってやって来た。
「さっき、島に放送を流した。しばらくしたら海軍が来るだろう。それまではおれらがお前らのお守りをしてやる」
「……」
 ミーウはそう言って大声で笑っている部下たちを黙って睨んだ。
「チッ、おれらはもうお守りをされるような歳じゃねェ! バカにするな!」
 キッドはその言葉にムカついたのか、部下たちに反抗した。
「生意気なガキだな。おい、それこいつに食わせようぜ」
「そうだな。こんなの当たり外れがあるから、絶対ェ食いたくねェしな」
「金にはなるが……売人を探すのも面倒くせェ」
 部下たちは話しながら、キッドの口を無理矢理開かせた。
「な!?」
「大人しくしてろよ? ガキ」
 部下たちはニヤリと笑って、キッドの口元に“それ”を持って行った。
「や、やへろ(やめろ)!」
 キッドはジタバタと暴れるが、そんなことをしても無意味なことは誰の目にも明らかだった。
 ミーウは我慢しきれず叫んだ。
「やめて! 悪魔の実なんかキッドに食べさせないで!」
 ーーそう、部下たちが持っていた物は海賊船を襲った時にたまたま手に入れた悪魔の実だった。
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